江戸・東京の町を巡行し、
祭礼絵巻を繰り広げる神田祭で最も盛大な神事
三柱の御神霊を遷した「一の宮鳳輦」「二の宮神輿」「三の宮鳳輦」をはじめ、 諫鼓山車や獅子頭山車などからなる行列が東京都心の氏子108町会を巡り、神々の力によって各町会を祓い清める。長い道のりの途中で「附け祭」の行列も加わり、最終的には数千人規模の大行列へと膨らむ。
「天下祭」の呼び名にふさわしい
絢爛豪華な大行列が江戸・東京の町を練り歩く!
神幸祭とは、三柱の神が乗った鳳輦と神輿を中心とする絢爛豪華な大行列が、 氏子の各町会を巡り、町々を祓い清める神田祭で最も注目される神事である。 神幸祭の一日は長い。まずは早朝5時過ぎ、神職、宮鍵講、そして御防講の奉仕による「御鍵渡しの儀」から始まる。この神事では、宮鍵講員によって庫の扉が開かれ、鳳輦・神輿が境内正面に奉安される。続いて7時40分頃に行われるのが、神幸祭の出発を告げる「発輦祭」。神職や氏子総代をはじめ、祭典委員、鳶頭衆、日本伝統の装束姿をした供奉者ほか、神幸祭へ奉仕する人々 が参列し、神幸祭の無事を祈願する。そして、江戸消防記念会の鳶頭衆による木遣りの高らかな声を先頭に、三基の鳳輦・神輿、諫鼓山車や獅子頭山車をはじめとする大行列が、約30キロもの長い道のりへ向けて出発する。途中、各氏子総代による「献饌」、大手町にある神田明神旧蹟地・将門塚において「奉幣の儀」、日本橋両国旧御仮屋において「昼御饌」などの神事が行われつつ、行列が巡行していく。
夕刻になると、日本橋三越本店前において、「附け祭」も加わり、より賑やかに。そして「天下祭」といわれた 神田祭ならではの豪華絢爛な大行列となる。中央通り、秋葉原電気街を巡行した行列は、19時頃に神田明神に帰る。夕闇の境内では、鳳輦・神輿を前に、神幸祭行列が無事に氏子町々へ巡行したことの奉告と感謝の神事「着輦祭」が行われ神幸祭が締めくくられる。
※時刻は諸般の事情により変更する場合がございます。